2018年03月31日

阪急・阪神電鉄が磁気カード廃止

 「阪急・阪神など4社が「ICOCA」発売へ 磁気プリペイド「レールウェイカード」廃止」(乗りものニュース)。他の2社は能勢電鉄と北大阪急行。うちの実家は能勢電鉄の沿線にあるのだが、以前マナカが使えなくて不便な思いをしたことがあった。この不便さがまた筋が悪くて、能勢電鉄の始発駅である川西能勢口駅の改札はマナカで通れるのに、能勢電の駅で改札を出ようとすると拒否されてしまう。川西能勢口駅の改札は阪急電鉄と共用で、阪急はマナカが使えるのに能勢電は使えないから、こんなややこしいことになっていたわけ。しかも、降りる駅が無人駅なものだから、わざわざ隣の駅に電話をかけて、遠隔操作で改札を開けてもらう羽目になった。

 で、いつから能勢電でマナカが使えるようになるのさ、と思って調べてみると、実は2年前から使えるようになってたじゃん:「能勢電鉄、ICカードの全国相互利用サービスに対応…6月10日から」(2016/6/10 Response)。知らなかったよ。もう一回あんな目に会うのイヤだから、毎回いちいち切符を買っていた。マナカを使っても割引になるわけじゃないので、特に損はしてないけれども。

 磁気カードのサービス終了がここまで遅くなったのは、そもそも磁気カードを私鉄で最初に導入したのが阪急電鉄だった、という事情も関係していたかもしれない。利用者も多かっただろうし、会社側の思い入れもあっただろう。阪急は自動改札機の導入も早かった。子供の頃、阪急をよく利用していたが、「裏の茶色い切符」が導入され、自動改札機が各駅にどんどん導入されていくのを見るのは、なかなかエキサイティングな体験だった。

タグ:社会
posted by toshinagata at 10:25| 日記

2018年03月27日

「ティンパニストかく語りき」(近藤高顯/学研)

 ティンパニ奏者としての視点で、オーケストラの中でのティンパニの役割や、名ティンパニストの愉快な逸話を満載した快著。

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 著者のティンパニとの出会いがまずおもしろい。中学生の時に突然音楽に目覚め、何とか音楽の道に進みたいと思うも、吹奏楽部では空いていた楽器がトロンボーンしかなかった。しかも、金属アレルギーのためトロンボーンも辞めざるを得なくなり、「もう今からやるなら打楽器しかないな」ということで、音楽高校を経て東京藝大の打楽器科をめざす。ここまでのところで、諦めないのがまずすごいですよ。どこかで心が折れてもおかしくないのに。

 で、これだけの愛と勇気を持って打楽器の道に進んできた人に、神様がほほえまないわけがない。著者はいい師に巡り合っていますね。ティンパニストのフォーグラー氏、ホルン奏者の千葉馨氏、指揮者の小澤征爾氏、朝比奈隆氏…特に、マエストロ朝比奈氏との逸話は抱腹絶倒である。マエストロの語録がなんともユーモラス。ブルックナー4番で最後の一撃を出すタイミングがわからず冷や汗をかいたあとの「ヤッタなー!わしの言った通り終わったろ!」とか、ミサ・ソレムニスのフーガがぐちゃぐちゃになったあとの「終わったことはしかたがない…」とか。ともかく、「またいっしょにやろうや!」というマエストロの呼びかけは、ティンパニストに対する絶大の信頼を表してやまない。

 最後の章では、大作曲家がティンパニのために書き残した数々の名フレーズが語られる。専門書でないため譜例が載せられていないのが残念。いくつかここに載せておきましょう。

 ベートーヴェンの「フィデリオ」第2幕冒頭、「神よ、ここは暗い」と歌う場面。ティンパニが A-Es の減5度で調律されている珍しい例としてよく引用される。

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 リヒャルト・シュトラウスの「ブルレスケ」。いきなり曲の頭に無伴奏のソロ!

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 ホルストの「木星」は有名だけど、楽譜はこんな風になっている。2人がかりで6台のティンパニを駆使して旋律を担当。

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 同じ曲の途中にはこんな場面も出てくる。3つの三連符は理論上は(2人の奏者が分担すれば)旋律通りに演奏可能だが、さすがにこのテンポでは無理と判断して、こう記譜されているのだろう。

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タグ:音楽 読書
posted by toshinagata at 19:29| 日記

2018年03月26日

ブログ記事を整理した

 前サイトから移行したブログ記事について、ちゃんとタグがついていなかったりリンクが切れていたりするものが多数あったので、大幅に整理した。

 古い記事にタグを打ったところ、相対的に「音楽」タグの記事の数が多くなった。これは、もちろん昔から音楽ネタをよく書いていたからなんだけど、古い Mac のネタなどにはあえてタグを打たなかったからでもある。また、電子工作やマイコン関連のネタは 2009 年に Arduino を買う前は全くなかったし、当然ラズパイネタも古い記事にはない(うちでの初出は 2012 年)。プログラミングの活動はずっと継続しているが、密度にはかなり濃淡がある。こうやって過去を振り返ってみると、自分がどういうことに関心を持ってきたのかが改めて見えてくる。

 今後はもう少し「読書」ネタを増やしていきたい。やっぱりインプットを増やすことは大事だし、それがネット情報ばかりではよろしくないと思う。あと、音楽を「聞く」ネタももう少し増やしたいところだな。

タグ:ブログ
posted by toshinagata at 23:20| 日記

2018年03月25日

ふちがみとふなと、名古屋ライブ

 「ふちがみとふなと『僕に宛てて』発売記念ライブ」に行ってまいりました。私は基本的に「ボーカルつきの音楽」はあまり聴かないのですが、いくつか顕著な例外があって、「ふちがみとふなと」はその例外の一つ。妻がお二人と親しい(私も一応知っている)、という個人的な事情が大きいのだけれども、もちろん音楽自体も好きです。

 最初に気に入ったアルバムは「博学と無学」だった。山之口貘さんの詩も好きだったものでね。子供たちが小さいころ、このアルバムをよくかけていたのだけど、「くそったれ〜やってみろ〜」と叫ぶところ(「汚い言葉で」)が子供たちに大ウケで、よく口真似をしていた。「あんまり教育的によろしくないかも」と少しハラハラしたけど、かけることをやめはしなかった。あと何だっけ、トラックの運ちゃんがやたらと「やらせてくれ」って言ってくる歌。子供に聞かせる歌じゃないよな、と思いつつも、聞かせておりました。

 今日は、絵本「僕に宛てて」の出版記念ライブということで、おそらく絵のデュフォ恭子さんにゆかりのある人が主なお客さんだったみたい。いつもの(といってもこれが3回目ですが)ライブの客層とは少し違う感じだった。曲目も比較的マイルドな選曲だったみたい。曲紹介のしゃべりが面白くて、ライブならではの楽しみですね。

タグ:音楽
posted by toshinagata at 18:59| 日記

2018年03月24日

「羊と鋼の森」(宮下奈都/文春文庫)

 文庫になったので速攻で購入しました。図書館だと数百人待ち。宮下さんの他の本はほとんど誰も借りてないのに、本屋大賞の威力はすごいねえ。

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 北海道の地方都市を舞台に、不器用な青年がピアノの調律師として成長していく姿を淡々と描く。3人の先輩調律師たちはそれぞれに個性的で、ときどき不穏な緊張感を漂わせている。ときどき刺々しい言葉を投げつける秋野さんが特に気になる。

 いろいろなエピソードの中で、最も「僕」(主人公)らしいというか、宮下さんらしいのは、南さんという青年のくだりだろう。おそらくは引きこもりであろうこの青年が、よみがえったピアノを前に笑顔を見せ、たどたどしく「子犬のワルツ」を弾く。その後、「人にはひとりひとり生きる場所があるように、ピアノにも一台ずつふさわしい場所があるのだと思う。」とモノローグが続く。たぶん「僕」は、華やかなコンサートピアニストの専属調律師などではなく、こういう個人のピアノを心をこめて調律する人になっていくのだろう。

 ふたごの姉妹は瑞々しく、愛らしく描かれる。彼女らもまた、それぞれの厳しい試練を乗り越えていく。「僕」の成長とそれが同期している、かというと、それは少し違う。彼女らは彼女らなりに成長しており、「僕」とはたまに交わる程度の関わりしかない。ただ、最後の場面でパーティー会場のピアノを調律した後、姉の和音が試しに鍵盤を叩いた直後の場面は印象的だ。

そのときのふたごの様子を僕は忘れないだろう。ふたりは、思わず、といった感じで顔を見合わせた。
「いい音」
ふりむいた由仁は目を輝かせていた。

 このあと、板鳥さんの印象深い言葉が出るのだが、その余韻はいつの間にかかき消されてしまう。この含羞が、いかにも宮下さんらしい。

 ちなみに、調律師の友人に言わせると、本書には「技術的な誤り」がいろいろあるそうです。まあまあ、そこは大目に見ようよ。もちろん私はぜんぜん気づきませんでした。

タグ:読書
posted by toshinagata at 01:05| 日記

2018年03月19日

ATtiny13A を使った赤外線リモコン送信

 リモコンプラレールの件、まず送信機の製作から。いくらでも例があるだろうと思ったのだが、PIC を使うものが多くて、AVR は案外少ない。このあたりを参考にした。

 ブレッドボードで組んでみた。

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 スケッチは次の通り。Arduino IDE を使ってコンパイルした。Arduino IDE で ATtiny13A の開発を行う方法については kosakalab さんの「Arduino IDE で ATtiny 他の開発」が詳しい。赤外線リモコンのフォーマットは、以前に調べた DENON のリモコンに合わせた。

2018.4.15. 追記:いろいろ間違っていたので修正しました。こちらに置いておきます。→ sketch_sender.ino.txt

タグ:工作
posted by toshinagata at 22:42| 日記

2018年03月18日

文科省何やってんだよ

 「<前川氏授業>自民議員が照会 文教族、文科省は影響否定」(Yahoo!ニュース経由、毎日新聞)。やっぱり出てきましたか。政治家からの働きかけ。「圧力」だったのかどうかはわからんけど。

 ほんと、文科省は何やってんだ、と思う。官僚機構の役割は、複雑な法律や規則をきちんと読み解いて、現在の枠組みで何が可能で何は不可能かを整理して、可能なことを粛々と実行することなんです。今回の件で言えば、国は市の教育委員会に対して「教育に関する事務の適正な処置を図るため、必要な指導」を行うことはできる(地方教育行政の組織及び運営に関する法律)。しかし、報道されている「調査」は「事務の適正な処置」を越えて教育の「内容」に触れており、教育基本法の規定「教育は、不当な支配に服することなく」行われるべきである、という理念に反している。

 たとえ、文科省の中の人が個人的に「前川氏を公教育の場に呼ぶのはいかがなものか」と思っていても、「国の教育行政を代表する立場でこの件に口を出すことは、現在の枠組みでは不可能である」と判断すべきなんです。そして、政治家からの働きかけがあったとしても、そう突っぱねてゼロ回答を貫くべき。そこに私情をはさんではいけない。それが官僚機構の仕事なんだから。その仕事を全うすることで、この国が支えられているという原則を、国家公務員のみなさんはどうか忘れないでいただきたいと思う。

タグ:社会
posted by toshinagata at 22:20| 日記

2018年03月17日

「アントキノイノチ」(さだまさし/幻冬舎文庫)

 つらい過去を抱えながらも、遺品整理業者の見習いとして働く杏平。悪意のある同級生に殺意を覚えた高校時代の回想と、すさまじい現場を処理しながらも故人の尊厳を誇り高く守る先輩社員たちの仕事の様子が、代わる代わる描かれる。

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 感情をうまく出せない杏平に接する「クーパーズ」の人たちの視線が暖かい。著者のさださんは、モデルになった遺品整理業者の人たちに念入りに取材され、その後も交流が続いているという。杏平はそんな先輩たちに少しずつ心を開いていくが、その道のりは遅い。途中で挿入される「あかねさん」のエピソードは「泣ける」ものだが、この時点では杏平はまだ「泣けない」。それだけ大きな荷物を彼の心は背負っている。

 杏平は行きつけの飲み屋のバイト「ゆきちゃん」と親しくなり、やがて彼女の壮絶な身の上話を聞く。このあたりから、物語は杏平の再生へとつながっていくのだが、読んでいて「ん?その展開でいいのか?」と違和感を覚えるシーンが増えてくる。極めつけは、件の同級生に再会して、ある言葉(タイトルが暗示している)を投げかけることによって、杏平が過去との決別を果たすところ。「えーそれでいいの、ほんとに??」と言いたくなってしまった。

 著者の伝えたいことは、確かに伝わってきたと思う。でもそれは、最後の一番肝心なところで、文章の力というよりは、さだまさしという人物の力を借りて、ようやく伝えられたところがある。ヒューマニズムにあふれるさださんの人柄に魅力を感じている人は(私もそうだが)、この小説に深い共感を持つだろう。そうでない人には、あんまりおすすめできないかな、と思った。

タグ:読書
posted by toshinagata at 23:53| 日記

2018年03月16日

名古屋市教委やるじゃん、というか文科省が謎すぎ

 おー、名古屋市の教育委員会、なかなか骨のある対応をするじゃないですか。

 むしろ、質問メールとやらを送った文科省の行動が謎。何がやりたかったんですかね? 「天下りをあっせんしていた(悪いヤツ)」「出会い系バーに出入りしていた(悪いヤツ)」と印象操作しているけど、もともと前川氏に対する評価は割れていたわけで、氏を講演に呼ぼうなどと考える人がそういう評価に耳を貸すわけないでしょ。返り討ちに遭うのは当然。それとも、「自分たちが恫喝すれば少しは萎縮するはず」とでも思ったのかな。どれだけ自分が偉いと思ってるの?

 いずれにしても、まともな判断力を持つ人に対しては、文科省は今回の件でものすごく株を下げたと思う。公文書の書き換え問題で官僚組織に対する風当たりが強くなっている時に、なんでわざわざこんなことしたんですかね。ほんとに謎だ。

タグ:社会
posted by toshinagata at 20:24| 日記

2018年03月12日

大震災7年目

 今年の3/11の朝刊一面トップは「震災7年目」ではなく「森友文書書き換え」だった(このタイミングで発表すれば、一面トップにならずに済む、と財務省が考えたのだろうか?)。東日本大震災の記憶は徐々に風化しつつある。これは残念ながら避けられないことだろう。

 でも、今でも近しい人を亡くした喪失感を抱えている人があり、生活の再建もままならぬ人があり、地域の復興も遅々とした歩みでしかない(進んでいない、とは言わないが)。自分の直近にそういう人がいなくても、たぶん「知り合いの知り合いの知り合い」ぐらいまで広げれば、そういう人はたくさんいる。この事実には、きちんと向き合いながら過ごしていきたいと思う。

タグ:社会
posted by toshinagata at 00:44| 日記
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