2018年08月14日

「ピアノの名曲 聴きどころ 弾きどころ」(イリーナ・メジューエワ著、講談社現代新書)

 これは素晴らしい本だ。現役ピアニストがピアノ曲の分析・解釈・演奏法について語ったもの。

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 何が素晴らしいかというと、解説が具体的なんですよ。「バッハ」と「モーツアルト」の章はやや一般論が多いが、その他の章は、楽譜をふんだんに引用して、音楽の内容に踏み込んで論じている。しかも、ほとんどの曲を著者が自ら録音しているため、解説が実際の演奏法にまで及んでいる。こんな本はなかなかありません。

 なお、前書きにある通り、「著者」といっても、実際にはパートナーの明比幸生氏と講談社の編集者(山崎比呂志氏)が、著者を含めた鼎談を一人語りにまとめたもの、とのこと。文体は読みやすい。ちょっと「(笑)」が多いけど、もともとがくつろいだ鼎談だったと思えば、それほど気にはならない。

 楽譜付で詳細に取り上げられている曲は、以下の通り。バッハ「ゴルトベルク変奏曲」、モーツアルト「ピアノソナタ第11番『トルコ行進曲つき』」、ベートーヴェン「『月光』ソナタ」「ソナタ第32番ハ短調」、シューベルト「即興曲作品90-3」「ピアノソナタ第21番変ロ長調」、シューマン「トロイメライ」「クライスレリアーナ」、ショパン「別れの曲」「ピアノソナタ第2番」、リスト「ラ・カンパネラ」「ピアノソナタ」、ムソルグスキー「展覧会の絵」、ドビュッシー「月の光」、ラヴェル「夜のガスパール」。これだけの多彩な作品について、1つ1つ詳細に論じていくわけですよ。作曲家の特質、作品の背景、音楽構成の分析、演奏技術…たいへんな内容です。

 個人的には、「クライスレリアーナ」、ショパンのソナタ、リストのソナタの分析が特に興味深かった。どれも「なんだかよくわからん曲だな」と思っていたのだけど、聴き方に一つの指針をもらった気がする。(さすがに「弾き方」じゃない。この曲たちは弾けん…)

タグ:音楽 読書
posted by toshinagata at 01:29| 日記

2018年08月13日

ソフトボールの未来はどっちだ

 ソフトボール世界選手権、少しだけ見ました。北京オリンピックの金メダルが印象に残っていますが、もう10年前のことなんですね。その時のエースの上野投手が、今でもエースって、どういうこと?

 決勝戦の米国戦。米国は投手5人で10回を戦っているわけですよ。それに対して上野は1人で10回。しかも、真夏のダブルヘッダーで、第一戦も完投している。この条件で、最後までもつれる・勝つチャンスすらあった、ということ自体は大したものだと思うけど、戦い方としてはむちゃくちゃ不合理じゃないですか。北京オリンピックの時に、上野投手が「最後は気持ちの強い方が勝つと思った」と言ってました。それはそうだと思う。でも、十分に合理的な戦い方をした上で、気持ちの強い方が勝つ、という話に持っていかないといけない。それが指導者の役割じゃないですか。

 自分も北京オリンピックの時は「感動」してたから、あんまり偉そうなことは言えないけど、上野投手の「熱投」を美談にしたらアカンと思います。なんで日本チームは、この大事な試合で、力のある投手をローテーションしながら総力戦で戦う、というやり方ができなかったのか。そういう視点が必要なんじゃないですか。「上野投手の後継者を育てる」とか言っても、「一人で2日間400球以上投げても壊れない」人を育てる、という発想ではダメだと思う。

 もう一つ思ったこと。実家に帰省してテレビで準決勝米国戦を見ていた時に、父が「アメリカの選手は服装がきちんとしてない、日本はそういうところがちゃんとしている」と言っていた。もちろん日本の方が上だ、という意味です。私は改めて一人で決勝戦を見ながら、全く逆のことを考えていました。アメリカの選手は服装も髪型も思い思い。日本の選手はみんなショートカットで、ユニフォームの着崩しもなくて、「規律を守る」ことがチームカラーになっている。今の日本の若手選手が、こういう環境で伸びるんだろうか?

 今の10代・20代のトップアスリートの人たちって、精神的にとても自由で、しかも強い心をもっているじゃないですか。こんなことを言うとソフトボールの関係者にとても失礼だとは思うんだけど、本来は力を持っている人材に、競技自体が敬遠されたりしてませんか。若手が伸びてこないのって、そのせいだったりしませんか。あの「高校野球」ですら、少しずつ変わってきているんです。ソフトボールも、変わっていってもいいんじゃないかな、と思う。東京オリンピックには間に合わないかもしれないけど、ソフトボールが好きな子供たちのために、選手がのびやかに育って力を発揮する、という環境を作ってあげてほしいな、と思います。

タグ:社会
posted by toshinagata at 08:49| 日記

2018年08月08日

LÖVE (Love2D) ページに追加:背景スクロール、マウスとタッチスクリーン

 LÖVE (Love2D) プログラミング ページに追記しました。

 タッチスクリーンにめちゃくちゃ苦戦した。Mac/Win のタッチスクリーンデバイスは所有してないので、ラズパイでやってみたところ、SDL2 がタッチスクリーンに対応していない、という結論になった。結局、Cedric Paille さんの SDL2-PI というプロジェクトを参考にして、パッチを当てることにした。

 結果にはぜんぜん満足していない。まず、タッチスクリーンはマウスとして取り扱われているので、love.mousepressed() などのコールバックで処理する。マウス用のロジックをそのまま使えるのは便利なのだが、タッチスクリーンとしての存在が認められてないのは悲しい。また、純正7インチタッチスクリーンのように、マルチタッチに対応しているものでも動作するのかどうか、わからない。純正のタッチスクリーンぐらいは入手してテストしておきたいとは思っている。

 本当は SDL2 がラズパイの各種タッチスクリーンに対応してくれればいいんだけどね。SDL2 の開発にコミットするのは、さすがにハードル高いな。

posted by toshinagata at 00:46| 日記

2018年08月05日

学研の「スマホロボ」

 「スマホでかんたんに始めよう! 小学校の必修化決定! ロボットプログラミング」なる触れ込みで、学研が「スマホロボ工作キット」というのを発売しているそうです。

 「ロボットプログラミング」が必修化されたわけではないので、そこはちょっと引っかかる。けれども、「一家に一台はある」スマホを使って、安価にロボットプログラミングが開始できるのは、いいと思います。「学研」という、教育業界では有力なブランドがついているのも強い。詳しくはわからないけど、接続方法の図を見るとイヤホンジャックを使うようなので、エレキットの「キロボ」と同じようなインターフェイスなんでしょうか。

 この教材で気になるのは、「スマホが必須」というところ。IT 系の人は「小学生がスマホを持つなんて当たり前だ、そうでないとデジタルリテラシーが遅れてしまう」という考えなのかもしれないけど、小学校の先生や小学生の子を持つ親の意識とは温度差があるだろう。学研の人がそういうことをわかってないとは思えないんだけど、そのへんはどうクリアするつもりなのかな。

posted by toshinagata at 23:26| 日記
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