2019年12月30日

Knuth 先生の「π」レクチャー

 Donald Knuth's 2019 'Christmas Tree Lecture' Explores Pi in 'The Art of Computer Programming'。いろいろ驚いた。

 まず、クヌース先生がまだご健在で、今年のスタンフォード大学の「クリスマスツリー・レクチャー」に登場されたということ。それから、πの数字を暗記するための英語の文章の話。「暗記するための文章」とは、文中の単語の文字数を数えて並べるとπの近似値になる、というものです。たぶん最もよく知られているのは、以下の文。

Can I ride a horse? Certainly! Of Course!

訳:僕が馬に乗れるかって? 当然だろう! もちろんだよ!

 各単語の文字数を数えると、3.1415926 が得られる。もう少し凝ったものが、上の記事にも出てくる次の文。この文は、3.14159265358979 までを含んでいる。

How I need a drink − alcoholic, of course − after the heavy lectures involving quantum mechanics.

訳:量子力学の厄介な講義の後には、ドリンクが一杯(もちろんアルコールの入ったやつ)欲しいよねえ。

 クヌース先生も紹介しているが、確かこの文章はマーチン・ガードナーの数学コラムで読んだ気がする。そのコラムは、「幸いにも、πの33番目の数字はゼロである。だから、この種の文章を作る試みは、あまりに長くなり過ぎる前に終わりを迎えることができる。」(うろ覚えだけど)という風に結ばれていた。

 ところが、この話はそのような終わりを迎えなかったんですね。マイケル・キース(数学者)の "Not a Wake" という小説(?)。これはπの最初の 10000 桁を表すように書かれている。数字 "0" は 10 文字の単語で、また "11" という並びは 11 文字の単語で表している。

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 書名もπになっていますね。"Not a Wake − A Dream Embodying π's digits fully for 10000 decimals" = 3.14159265358。いやーすごい。こういう試みにエネルギーを費やす人って、日本にはなかなかいない気がする。長手数の詰将棋を作る人とかがそれに近いかなあ。あと、Excel でマリオを再現している人とか。ちょっと違うかな。

タグ:科学
posted by toshinagata at 10:53| 日記

2019年12月21日

「LuaAppMaker でアプリを作る」始動!

 LuaAppMaker のチュートリアル、「LuaAppMaker でアプリを作る」を書き始めました。まだ3つしか記事がありません。

 作成を目指しているのは「グラフ計算機」っぽい何かです。

 まずはこれで「シングルウィンドウのアプリケーション」の作り方をまとめて、そのあと「ドキュメントベースのアプリケーション」に進めればいいなあ、と考えています。

posted by toshinagata at 16:35| 日記

2019年12月15日

コンポストと土つくり、その後

 今年の3月に書いた、「コンポストと土つくり」の後日談です。前回は、家庭菜園の畑に改良した土を入れて、キンジソウを植えたところまで書いた。その後どうなったかというと。

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 これが今日の状況。12月中旬だというのに、まだこんなに茂っている。キンジソウは霜が降りると一発で枯れてしまうが、今年は霜が遅いので、この時期まで生き残っている。よく見ると虫食いもあるけど、元気な葉の方がはるかに多い。

 夏場はもっとすごくて、間引きしないと収拾がつかないぐらい茂っていた。実は、この横にシソが植えてあったのだけど、そちらも伸び方がすごかった。今年の夏はシソは全然買わずに済んだんじゃないかな。

 ヨトウムシが来る5〜6月ごろはシソが丸裸にされていたので、「ああ、やっぱりダメじゃん」と思っていた。しかし、なんとかそこを乗り切ると、あとは茂り放題だった。土の効果があったのかどうかは何とも言えないが、うまくいったことは間違いない。

 この秋は庭いじりをする時間があまりなくて、春野菜は何も植えなかった。冬の間は土つくりに専念して、来年もキンジソウとシソには頑張ってもらう。

タグ:園芸
posted by toshinagata at 10:49| 日記

2019年12月14日

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」(ブレイディみかこ著、新潮社)

 イギリス社会の分断を「保育士」「子育て母さん」の立場で舌鋒鋭く描くブレイディみかこさん。今回の主役は、中学生の息子さんだ。

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 カトリック系のセレブな小学校から、突如「元・底辺中学校」に進学した息子。カトリック系の中学校に進学しようと思えばできたのに、わざわざ「元・底辺中学校」を選んだ経緯が、最初の章に描かれている。ママ友たちはびっくりしただろう。しかしね、反体制の魂がふつふつとたぎっているブレイディさんの子供だもの、そっちを選ぶことに何の不思議もない。取り立ててそういう思想がなかったとしても、やはり価値観は受け継がれているだろうから。

 そして、予想通り、息子は入学早々からややこしい小トラブルに巻き込まれていく。車に乗った若者に差別語を吐かれたり、クラスメートに「春巻きの声はいやだ」と言われたり(これだけじゃ意味がわからないだろうから、ぜひ本文を読んでください)。そんな中で、東洋人としての被差別体験の大先輩たる母ちゃん(ブレイディさん)との会話を通して、息子はたくましい心を身につけていく。また、母ちゃんも折に触れて「宿題」をもらう。

 自分が差別されるだけではない。他にも移民の子供たちがおり、また貧しい公営住宅に住む子供たちもいる。「多様性」は面倒くさくて、ややこしくて、楽じゃない、ということに気づいた息子に、母ちゃんは言う。

「多様性は、うんざりするほど大変だし、めんどくさいけど、無知を減らすからいいことなんだと母ちゃんは思う」

(本書60ページ)

 そう、それは正しい。でも、そこに至るまでには、大きな葛藤を引き受けないといけない。とりわけ厄介なのは、その葛藤の場面には必ず相手がいて、その相手はこちらとは正反対の立場でやはり葛藤(というより単純な不快感)を持っている、ということだ。本書の中ほどに出てくる、日本に帰省した時の DVD レンタル屋さんでの体験が切ない。ガイジンの子供を連れているブレイディさんに対して、店員があからさまな敵意を向けるのだ。居酒屋で会った酔っ払いのおっさんもそう。多様性への道は険しい。息子は、日本語を解さなくとも、自分に向けられている敵意をはっきり認識している。彼はイギリスでも日本でも「ヨソモノ」扱いなのだ。でも、彼はそこにとどまらない。差別されている者たちの間の一種の連帯感にも気づいていて、それをも醒めた目で見つめている。なんと賢い子なんだろうか。

 母と息子の「成長物語」に彩りを添えているのは、ブレイディさんの文体だ。なんというか、とてもリズミカルなのだ。ものすごい勢いでまくしたてたかと思うと、突然ぴたっと止まったりする。その加減が絶妙。私はブレイディさんの親しんだイギリスのパンクミュージックについては全く無知なのだが、そういう音楽的な感性がこの文体のベースになっているのかな、と感じる。

 本書の締めくくりに語られるのも、音楽の話題だ。息子が「グリーン・イディオット」という「パンク・ラップ」バンドを結成し、環境問題デモ(例のグレタ・トゥンベリさんがやってたやつだ)に行けなかった疎外感をラップにして吐き出す。そして、自分の色はもはや「ブルー」ではなくて「グリーン」だ、その「グリーン」には「未熟な」「経験が足りない」という意味もあるんだ、と言いだす。中学生にしちゃあ、えらくかっこいいセリフ。彼が成人する頃には、どんな言葉を語るようになるんだろうか。

(10月ごろに書いていたのだけど、なぜかアップロードを忘れていた。なんか時機を逸した気分…)

タグ:読書
posted by toshinagata at 09:16| 日記

2019年12月11日

LuaAppMaker を公開した(だけ)

 LuaAppMaker のファーストリリースを公開しました。でも、公開しただけで、説明もなんもないので、たぶん誰にも使えない。そのうちチュートリアルを作ります。って、需要あるんか?

posted by toshinagata at 23:29| 日記

2019年12月08日

wxLuaApp 改め LuaAppMaker でマンデルブロ集合

 wxLuaApp を LuaAppMaker と改名しました。wxWidgets のプログラムを LuaJIT で書けます。

 マンデルブロ集合やってみたよ。

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 プログラムはこちら。→ mandelbrot.wx.lua

 オリジナルの wxLua に改変が必要だったので、プルリクエストを出しています。マージされたらこちらも整理して、アプリケーションを公開したい。

posted by toshinagata at 22:27| 日記
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