2014年07月29日

小川洋子さんのエッセイ

 きのうの中日新聞の夕刊に小川洋子さんのエッセイが載っていた。大きな犬に家の中から吠えかかられて恐れる若いお母さんに、幼稚園児の息子がひたすら「でも、女の子だよ」と繰り返す光景を見て、「女性に対する何と深い尊敬の念だろうか」「将来、彼の恋人になる女性は幸せだ」と綴る小川さん。この優しいまなざしが好きだ。小川さんの小説にはいつも、他の人と少しずれていて生きにくそうで、それでも何とか周りと折り合いをつけて暮らしている人が出てくる。そういう人に向けられる小川さんの言葉はどこまでも優しい。かと思うと、ボールを取りに訪れた男の子のことを「わたしもキャッチボールに入れてもらいたいぐらいだ。かぶっている帽子がタイガースでなくジャイアンツであっても、許す。」なんてお茶目なところは可愛い。

 次はいつかな、と思って見ると、10月だって。中日新聞もったいぶるなよ。あ、小川さんが仕事を選んでるのかな。

タグ:読書
Posted at 2014年07月29日 23:29:23
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