2017年05月15日

「夜は短し歩けよ乙女」(森見登美彦/角川文庫)

 アニメ映画の予告編を見たとき、阿闍梨餅の本店(正確には「満月」の本店、ですかね)がちらっと映ったんですよ。ああ懐かしい、と思って、思わず本書を手に取ってしまいました。阿闍梨餅は出てこなかったけど。

 いやあ、「黒髪の乙女」はソフトな語り口に似合わず、豪傑ですねえ。李白さんとの飲み比べといい、緋鯉を背負って大学中を走り回る学園祭のシーンといい。それに比べて「先輩」の堂々たるアカンタレっぷりはどうだ。この組み合わせでハッピーエンドを目指すとは御都合主義すぎるだろ、と突っ込まれる前に、「第三章 御都合主義者かく語りき」と予防線を張ってるんだから世話はない。

 アニメ映画ってどうなんだろう、と思っていたけど、読了してみると、これは実写では無理、アニメならいけるかも知れない、と感じた。ちょっと見てみたい気もする。ちなみに、今気がついたんだけど、文庫本のカバーが二重になっていた。上からアニメ映画宣伝用のカバーをかぶせたらしい。

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 文庫本の解説は羽海野チカさん。解説というか、見開き2ページの絵1枚だけど。乙女のイメージが違いすぎてつらい…

タグ:読書
Posted at 2017年05月15日 00:13:49
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