2018年01月04日

宇都宮ライトレール構想

 「宇都宮LRTの目玉は何か、不安は何か 」(土肥義則、ITmedia ビジネスオンライン、2018/01/03)。LRT(ライトレールトランジット)とは、次世代の軌道系交通システムのこと。要は路面電車だが、低床化車両を導入してバリアフリーに対応したものを特にこう呼ぶようだ。日本で最も有名なのは富山ライトレール。また、広島電鉄も、車両の低床化を進めていることで、LRT の導入事例として紹介されている(出典:日本交通計画協会:LRT)。

 宇都宮の事例で特徴的なのは、従来路面電車がなかった道路に LRT を敷設しようとしている点。住んでいる人は「電車が身近にある」イメージを持っていないだろうから、心理的なハードルは相当高いだろうな。宇都宮市が公開している LRT の紹介ページを見ても、市への公開質問状が何度も提出されている。

 以前にも書いたことがあるけど、「路面電車のある街」というのは、市民が「自家用車を使わない不便」を受け入れた上で成り立つものだと思うんですよ。現状の交通量、街の構造、市民の気質、そういったものが全部整わないと実現は難しい。また、国土交通省のページを見ても、上記宇都宮市のページを見ても、LRT の導入は「コンパクトシティ構想」とセットになっているようだけど、コンパクトシティ構想そのものが無理筋だったという考え方もある(「コンパクトシティはなぜ失敗するのか 富山・青森から見る居住の自由」庄司里紗、Yahoo! ニュース 2016/11/08 配信)。また、自動運転が普及すれば、路面電車を含む公共交通機関の整備は意義を失うという見方もある(「路面電車を残した地方都市の共通点」中井彰人、ITmedia ビジネスオンライン 2017/09/20)。宇都宮の事例がどうなっていくのか、興味を持って見守っていきたい。

タグ:社会
posted by toshinagata at 20:11| 日記